金色のライン

 TOMMOROW WILL・・・

 指先でつまんだ小さなチップがキラリと映っている、眼鏡の奥の目を細めてハカセは言った。

「よし、これで大丈夫だ。ほれ、持ってけ」

 無造作に投げられたチップを受けようと、タクは前のめりになって床に片膝ついた。

「あっぶねえなぁ。落としたらどうすんだよ」

 一瞬、街の屈強な警備員さえ怯ませる得意の睨みをきかせたタクだったが、すぐに年相応の笑顔に戻って尋ねた。

「これさえあれば、ちゃんと動くんだよな?」

「もちろんさ」

 ハカセは顎の不精髭を撫でながら気楽に言う。

「今のまんまの天気が続いても、それで一ヶ月は持つ。もし調子が悪ければ、また来なさい。

今度は動ける間に、ミオも一緒にな」

「わかったよ。じゃ、またな、ハカセ」

 タクは年代ものらしいボロボロの皮ジャンのポケットにチップと左手を入れると、右手で軽くハカセに手を振った。

すると、その手の中に、またハカセが何かを投げ入れた。

「もう何十年も誰もが忘れてるが、今日はクリスマス・イブって奴だ。二十世紀の恋人達のように

、何かプレゼントでも買ってってやれや」

 手の平には、ハカセにエネルギーチップの代金として渡したはずの金貨がすっぽり収まっている。

「これじゃあ、チップをタダでもらうことになるじゃねえか」

「気にするな。子供はサンタのオジサンから素直にプレゼントを貰うもんなんだ」

 ハカセは作業机の前に座ったまま、追っ払うような手つきでタクに「早く帰れ」と促した。

「……じゃ『借りひとつ』ってことにしとくぜ」

 そう言うなり身をひるがえしてビルの階段を駆け降りていく少年を見送りながら、ハカセは肩をすくめてタメ息をついた。

「素直な子供ってのも、最終戦争の時に絶滅してしまったらしいな……」

 

 大きなシェルターの中にすっぽり包まれた街。

タクが生まれ育ったこの街を出て、外で暮らすようになってから、五年が経つ。

厳重な住民登録による分業労働と食料の公平分配制度をとっているこの街では、天涯孤独の孤児は生きにくい。

一応、孤児院の施設はあるが、働き手にもならず食料を減らすだけの子供たちに優しさを与えられるほど

、街の暮らしは甘くない。街の大人たちは孤児たちに「放射能除去装置」の細部の清掃など、

人の嫌がる危険な仕事をさせ、孤児たちも食いぶちを得るため仕方なく言われるままに働いていた。

 タクは十歳になる前に、そんな理不尽な仕打ちを嫌ってシェルターを出たのだった。

まだ完全に核汚染が消えていない外の世界で、無一文の子供が暮らして行くなど誰もが不可能だと思った。

が、タクは廃虚の奥や地下深くに埋まっている旧世界の遺物、おもに「タイムカプセル」を掘り出して

中身を街の人間に売るという新商売を始め、なんとか外で暮らしていくことに成功した。

 街での唯一の友人であり上得意の一人であるハカセ(本名は誰も知らないらしい)の家を出て、

タクは居住区の真ん中を横切るアーケードの下の店を見て回った。全体を屋根で覆ったシェルター街で

アーケードなど何の意味も無いが、やはりこれは古くからの市場の習慣らしい。

 人工的に合成された食品類は政府の統制下配給制度がとられていたため、店の品物はおもに衣料品や日用品が多い。

旧世界(外の世界)から「輸入」されたレトロな品物は値段が高く、タク自身が二十世紀産のタイムカプセルから

見つけだして売っ払ったヤツなどは特に高値で売られていた。

「ちぇっ、ぼったくりやがって……」

 自分が売った時の十倍の値がついている腕時計を見て、タクは眉をしかめた。

 ハカセに返してもらった金貨も旧世界のもので、何かのスポーツ大会の記念の刻印が押された貴重なものだ。

それ自体かなり綺麗なものではあるが、女の子へのプレゼントとして見ると、あまりかわいげはない。

 タクはゴミゴミと入り組んだ市場の店先を見て回りながら、金貨と交換できるグレードの品物で、

しかも女の子の喜びそうなものを探し歩いた。女の子といっても少し普通とは違う子だし、

いったい何を選べばいいのか、タクは悩みに悩んだ。

 ふと目にとまったのは、幼い頃には無かった小さなペットショップ。シェルターの人たちにも、

自分の子供以外の動物まで養うような余裕が出来たのだろうか。−−そう思って店の中を覗いてみると、

案の定ペットとはいうもののほとんどがコンピュータ内蔵の良くできた機械の動物たちだった。

それと、あまりエサを食べないハ虫類を改造して羽を付け、伝説のドラゴンに似せた

「フェイクドラゴン」がその店の売り物らしい。

 タクは喉の奥の苦い思いを噛み下し、本物とみまがうような作り物のペットたちから目をそらした。

どんなに可愛らしくても、このペットたちだけはミオに贈るわけにはいかない。

自分が普通の人たちと違うことをすぐ気にするミオに、同じ身の上のペットなど贈れるわけがない。

 店を離れようとした時、ガラス戸が開き中年の男が小さなフェイクドラゴンを一匹片手に下げて出てきた。

普通なら丁寧に扱うはずの翼の先を乱暴につかみ、まるでモノのようにぶら下げている。

扱いのあまりの粗雑さに、タクは思わず男を呼び止めた。

「おい、生き物を、なんて持ち方しやがんだ!」

 男はいかにも胡散くさげに、タクを振り返った。

「買って一週間、一度も目覚めねえような奴ぁ生き物とは言えねえぜ。

 ……なにが旧世界の遺産、本物のドラゴンだ。ただのフェイクドラゴンの死にかけじゃねえか」

 最後の方は、高値で偽物を掴ませたブローカーに対する愚痴のようだった。

男の言う通り、大トカゲに羽が生えたようなフェイクドラゴンは、ぴくりとも動かず目を閉じたままだ。

「死にかけって……まだ死んじゃいねえんだな?」

「そうだが、もうじき死ぬさ。これから『生ゴミ』として衛生局に持ってくとこだからな」

「生ゴミだって!」

 タクは思わず、アーケードを歩く人たちが振り返るほどの大声をあげた。

「ゴミじゃねえよ、まだ生きてんじゃんかよぉ! 捨てるんならおれにくれよ、おっさん!」

 ペット屋の男は、人目を気にしてタクを店の中に引っ張り込んだ。

「人聞きの悪いことを、デカい声で言うなよ。あのなぁ、捨てるってもな、トカゲの肉は食用にもなるから

ちゃんと衛生局で買い取って下さるんだ。ガキにタダでやるわけにゃいかねえんだ」

「こいつ、食っちまうのかよ?」

「ああ、もちろん。結構イケるんだぜ、これが」

 サイズとしてはかなりの大トカゲだが、頭でっかちで脚の短い体型は、まだ子供にようにも見える。

このドラゴンが食べられてしまうなんて、タクにはどうしても我慢できないことだった。

「じゃあ、買えばいいんだな!」

 タクはペット屋の左手に金貨を押しつけると、右手に持っていたフェイクドラゴンを両手で奪い取った。

そして、すごい勢いで店を駆け出した。

「ま、まいどあり……」

 高すぎる代金に戸惑う男を振り返りもせずに、タクは一刻も早くシェルターの街を出たくて、必死に走り続けていた。

 

 シェルターの外は、まだほとんど手が付けられないままの旧世界の廃虚が、見渡す限り広がっている。

その上、ここ数ヶ月ろくに晴れた日もなく、どんよりと曇った空がまるでドームの天井のように視界を覆い尽くしていた。

 それでも、あの雲の上には果てしない空が、宇宙が広がっているのだと思うと、タクはいつでも明るい気分になれた。

ハカセは「もう『核の冬』の時代は過ぎたのだから、この悪天候も長くは続くまい」と言っていた。

雲が途切れて、青空と太陽が顔を出したら、ミオだってまた元気に動き出すことが出来る−−。

 そう願うそばから、空にはより一層鉛色の雲が垂れ込めて、ちらちらと雪まで降り始めた。

 タクはジャンパーの前を開けて、フェイクドラゴンの子供をそっと包み込み、またきっちりファスナーを閉めた。

 

 崩れ残ったビルの二階の一室に、タクとミオは住んでいた。頼れるのは互い同志だけの、たった二人の家族。

だが、血のつながった家族ではない。

 ミオは、数ヶ月前にタクが掘り当てたタイムカプセルの中に入っていたアンドロイドだった。

ある科学者が亡くなった娘に似せて造った人造人間で、最終戦争の間際に核攻撃を察知した学者が

娘だけでも助けたいと、カプセルに収めて地下深く埋めたのである。

 カプセルを掘り出して中に入っているのがソーラーシステムで動くアンドロイドだと知った時、

タクは「これでもう一生遊んで暮らせるくらいの大金が稼げる」と思った。が、フタを開いて中で眠っていたミオを

一目見た瞬間、売り払う気などすっかりなくなってしまっていた。

 優しく整った顔だち、ふわふわした長い髪。そして、生まれ変わって初めての外界を見まわす、

好奇心いっぱいの純真な瞳。−−はっきり言ってしまえば、タクはミオに恋してしまったのだった。

 世間知らずで少し言動がちぐはぐな点をのぞけば、人間離れした力を持ちコンピュータ並みの知能を持つミオは、

仕事のパートナーとしても最高の人材だった。ハカセをはじめ、いろいろなヤバい稼業の男たちが何人も大金を

持ってミオを買いに来たが、タクは決して売ろうとはしなかった。ミオの方も、タクにだけしか心を許さず、

いつでもどこへでもタクのあとをついて行った。二ヶ月前、急に空を雲が覆い尽くしたあの日までは……。

 

 窓際のベッドの上に仰向けに寝たまま、ミオはぴくりとも動かなかった。ソーラーシステムで、

太陽光を動力源にしていたミオは、太陽が顔を出さない日が二週間続いた時、動くことができなくなった。

それでも一月は座ったまま喋ることだけはできたのだが、一ヶ月半でそれも難しくなり、とうとう一昨日から

起きることも目を開くことさえもできなくなった。蓄電池が完全にカラになってしまったのだ。

 タクはジャンパーを脱ぐと、ドラゴンの子を部屋の真ん中のテーブルの上に置いた。開けていた窓から、

激しくなってきた雪が風と共に吹き込んできて、タクは少し震えながらガラス戸を閉めた。そして、

ミオの顔や服の上にかかった粉雪を、指先でそっと払い落とした。

 ぐったりと重いミオの体を横倒しにして、長い髪を束ね上げてうなじをむきだしにする。

白い肌が目にまぶしく、タクは一度手を止めて深呼吸してから、作業を再開した。ハカセに教えられたとおり、

頭の後ろに埋め込まれていたコントロール板を人工皮膚から掘り出し、今までの蓄電池の代わりに新しい

エネルギーチップをはめ込んだ。

「えーと、異常気象が終わったら、元のやつに戻すんだったよな……」

 最近多くなったひとりごとを言いながら、タクはソーラー蓄電池を戸棚の隅の貴重品箱に入れた。

まるでジッパーのように元通りにつながっていく人工皮膚を戻して、髪の毛を痛めないように垂らし終えた時、

不意にミオが目を開いた。

「おはよう、タク」

「お、おはよう……」

 あまりにも突然に元通りのミオが戻って来ていたので、タクは何も言えずポカンと彼女を見つめていた。

ミオはふだん朝起きた時どおりに、ホウセンカの種が弾け出すように勢い良く、ベッドから飛び出した。

「ねえ、今日の仕事の予定は? どこのビルの下を掘るの?」

 言いながらミオは、着たまま眠っていたタクのお古のTシャツとGパンの上に、これまたお古のGジャンを羽織り、

仕事道具の大きなスコップを手に取った。ベッドに座り込んだままのタクは、まだじっとそれを見ていた。

「どうしたの、タク? 今日は仕事お休み?」

 そう言いながらふと窓ガラスの外を見たミオは、灰色に吹きすさぶ吹雪を見て、呆然と床にへたり込んだ。

「……晴れてたんじゃ、なかったんだ……」

 タクは空を見上げるミオの様子に、少し安心していた。もしかしたら、チップを交換する時に記憶が混乱して、

曇り続きで動けなくなっていたことを忘れてしまったのではないかと−−少しの不調が全ての回路を狂わせて、

エネルギーの問題で無くミオが動かなくなってしまうのではないかと、不安でたまらなかったのだ。

「でも……じゃあ、どうしてミオ、動けてるの?」

 今度はミオの方が不安げな瞳でタクを見ていた。

「ハカセが、ソーラー蓄電池の代わりになるエネルギーチップをくれたんだ。おれたちへの、クリスマスプレゼントだって」

「クリスマスぅ?」

「ほら、この前掘り出した二十世紀の本にあっただろ。大昔の、えーと、キリストって言ったっけ、

偉ーい人の誕生日で、みんなでお祝いして、プレゼント贈ったりもらったりする日だって……」

「今日がその、クリスマスっていう日なの?」

「そうらしいよ。……ハカセがそう言うから、たぶんそうなんだ」

 タクとミオはやっと落ち着いて、丸いテーブルに向かい合わせて置いてある椅子に、腰かけた。

「これ、なあに?」

 ハ虫類も伝説のドラゴンも知らないミオは、机の上で眠るフェイクドラゴンを無邪気に指さした。

なんだか暖かい寝息をたてて、ドラゴンの子は気持ちよさそうに眠っている。

「あ、これ、フェイクドラゴン。たぶん、トカゲに合成ゴムかなんかの羽をくっつけただけじゃねえかと思うんだけど……」

 ミオにクリスマスプレゼントを買うつもりだった金貨で、こいつを買っちゃったとは−−しかも、

一週間も眠り続けてる、もう死にかけてるやつだとは、とても言い出せないタクだった。

 ミオは、自分の方に向いているシワだらけの子トカゲの寝顔をまじまじと見つめ、不意に顔を上げてタクに微笑みかけた。

「かわいいね」

「あ、うん。おれも、そう思う」

「ねえ、この子が、タクがミオにくれたクリスマスプレゼントなんでしょう?」

「え? あ、まあ、そんなもんかなあ……」

 タクは答えながら、心の中では泣きそうになっていた。フェイクだろうがなんだろうが、せっかくミオが

「かわいい」って気に入った奴なのに、死にかけてるだなんて、やっぱり言えやしない。

 ミオは屈託ない笑顔で、腹のあたりをわずかに上下させて眠っているドラゴンを、じっと見つめていた。

時おりフッと呼吸が止まったように感じる瞬間があり、タクは気が気でない。それでも、ミオが見飽きるまでは、

このままずっと一緒に見つめていようと、タクは思った。

「あっ!」

 突然、ミオが小さな悲鳴を上げ、眉をしかめてタクの顔を見た。タクも同じことに気付き、

同じように眉間に力を込めてミオを見つめた。もう何秒も、子ドラゴンは息をしていなかったのだ。

「この子、息してないよ」

 ミオが震える声で言った。タクは言葉では答えずに、なんとかできないものかと、ドラゴンの背中を

トントン叩いてみたりした。

「ミオみたいに、チップ入れ替えたら動かない?」 

 どうしても動かないドラゴンから視線を上げて、タクは真剣に問いかけるミオの瞳を見つめた。

「生き物の心臓は……入れ替えたりできねえんだ」

 それを聞いたミオは、大きく目を見開いたぼんやりした表情で、タクを見つめた。

「これ、が……死ぬっていう、こと……?」

 造られてからカプセルで眠りにつくまでの間にも、タクに掘り出されて生まれ変わったあとも、

ミオは単なる知識ではない実際の「死」というものを、体験したことがなかったのだ。初めて目にする

生から死への変容に、ミオは悲しみよりも困惑の色を浮かべた瞳で、じっとドラゴンの亡骸を見下ろしていた。

 やがて、まばたきもせずに死んだドラゴンを見ていたミオの目から、一滴の涙が頬にこぼれ落ちた。

一滴落ちたあとは、次々と両頬を涙が伝う。タクも初めて見る、ミオの涙だった。タクも涙で目の前がかすんだ。

 ぼんやりした視界に、突然金色の光が満ちてきて、タクは驚いて目をこすった。

いつのまにか、机の上のフェイクドラゴンの亡骸から放たれた眩しい金の光が、小さな部屋じゅうに渦巻いていた。

「な、なんだ、これは 」

 タクもミオも思わず立ち上がり、少し及び腰でドラゴンを見下ろした。ほとんど形のわからないほど

眩しく輝いているドラゴンの背中に、ピシリと一直線にヒビが入った。そして、息つく暇もない速度で

ヒビは大きく開き、目を開けて見ていられないほど力強い金色の光が、そこからはじけ出した。

輪郭のない光の固まりから、はっきりした形が抜け出すように、空中に浮き上がり始めた。

 金の粒子が激しく飛びかい、次第に空気の揺れがおさまっていく間、タクもミオも何も言えずに、

机の上数十センチの所に漂っている、その美しい生き物を見つめていた。

 それは、タクの買ってきたフェイクドラゴンより一回り大きくて、全身金色のなめらかな鱗におおわれた、

優美な「伝説のドラゴン」だった。

「この子、ほんとうに、さっきの子なの?」

 ミオが信じられないという口調で言った。

「信じられねえけど……こいつ、たぶん脱皮したんだ。本当に、本物のドラゴンだったんだ!」

 笑顔で見上げる二人の頭上を、金色のドラゴンは細かな金の粉を振りまきながら、ぐるぐる飛び回った。

ミオは声を立てて笑いながら、その後を追いかけて部屋じゅう走り回った。

「ねえ、この部屋、この子にはきゅうくつだよね」

 ミオはタクを振り返り、明るい声で言った。そして、ベッドに飛び乗ると大きく窓を開け放った。

 金のドラゴンは、もう一回り部屋の中を飛んだあと、いつのまにか雪のやんでいた灰色の曇り空に向かって、

窓から飛び出して行った。

 重く垂れ込めていた鉛色の雲を突っ切ってドラゴンが飛ぶと、まるで切り裂いたように雲が割れて、

限りなく金色に近い太陽の光が、そこから地上に降り注いだ。そして、ドラゴンの飛んだ跡を中心にして、

ほんの少しずつだが雲が両側に別れていくように、タクたちには思えた。

 窓から身を乗り出してドラゴンを見送って、タクとミオは顔を見合わせて、本当に久しぶりに大きな声で笑った。

「とってもステキなプレゼントだったよ」

 ミオはとびっきりの笑顔を見せてから、突然、

チュッと大きな音をたててタクの頬にキスした。

 タクは「おおぉ!」と意味不明のおたけびをあげながらベッドの上を転がって、そのまま床まで転がり落ちた。

テーブルの脚にぶつかってやっと止まると起き上がり、照れた笑顔でミオに言った。

「明日から、またバリバリ仕事すっからな」

 光が射し始めた窓際に座り、ミオは笑顔でうなずくと、元気よく宣言した。

「あしたはきっと晴れるよ!」

 

 

END

 

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